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住宅部品の基礎知識 アメニティCafe *2024年度版

断熱性

断熱性とは

断熱性

断熱性とは、熱が移動するのをどれくらい抑えることができるかを表わす性能です。
また、熱の移動が少ないことを断熱性が高いといいます。
熱は、高温側から低温側に移動し、両側が同じ温度になったとき、移動が停止します。建築物でいえば、天井、壁、床などの材料の中でも熱を通しやすいものと通しにくいものとがあり、これらの材料の選択によって熱移動を最小限に抑えることが大切です。

断熱性

快適な住生活のために用いられる冷房や暖房の熱は、外気との間にある窓、壁、天井などを通して、対流、ふく射、伝導によって常に移動が行われています。その中でも窓からの熱の移動は、夏は約70%の割合で入り、冬は約50%の割合で流出すると言われ、窓を通しての移動が大きなウエイトを占めます。従って省エネルギー効果を高める上で、サッシの断熱性の向上は最も重要な要素となります。

サッシの断熱性能の測定は、実験による測定JIS A 4710(建具の断熱性試験方法)とJIS A 2102(窓及びドアの熱性能-熱貫流率の計算)による計算法があります。

出典:日本サッシ協会 BASIS 2021

断熱性の等級と性能

断熱性にはJIS A 4702:2021(ドアセット)、JIS A 4706:2021(サッシ)の規定により下表の等級と性能(判定基準)が決められています。

性能項目 等級 熱貫流率 判定基準
断熱性 H-1 4.7W/(㎡・K) 熱貫流率が等級との対応値以下でなければならない。
H-2 4.1W/(㎡・K)
H-3 3.5W/(㎡・K)
H-4 2.9W/(㎡・K)
H-5 2.3W/(㎡・K)
H-6 1.9W/(㎡・K)
H-7 1.5W/(㎡・K)
H-8 1.1W/(㎡・K)

K(ケルビン)は絶対温度を表す単位です。

断熱性

熱貫流率とは

窓の内外の環境温度差が1℃あるときに、単位時間あたりに窓の面積1㎡を通過する熱量をワット(W)で表したものを「熱貫流率(U値)」といい、数値が小さいほど断熱性に優れていることを表します。単位は「W/(㎡・K)」です。

出典:日本サッシ協会 BASIS 2021

断熱性と選定の目安

サッシ・ドアセットの断熱性は、建築物の地域性・立地条件・居住環境等により選定します。
選定の目安には、「省エネ法」に規定または推奨された開口部の断熱基準等がありますが、JIS等級では、等級が大きいほど断熱性が高いことを表します。

断熱性と選定の目安

出典:日本サッシ協会 BASIS 2021

<参考>断熱性、日射遮熱取得性の計算(WindEye)

一般社団法人リビングアメニティ協会では、窓や開口部の断熱性や日射熱取得性の評価に必要な熱還流率、日射熱取得性率が計算できる“窓の総合熱性能評価プログラム WindEye”をホームページで公開しております。プログラムの操作は簡単で、どなたでも無料でご利用いただけますので、ぜひご活用ください。

断熱性の計算

■WindEyeとは

WindEyeは窓の熱性能を評価するプログラムです。個別の製品であるサッシ,板ガラス,ブラインドなどを任意に組み合わせて、窓の熱貫流率、日射熱取得率を計算することができます。

■WindEyeの種類

  1. WindEye(窓の総合熱性能評価プログラム)
    窓の熱貫流率、日射熱取得率をサッシ、板ガラス、遮蔽物(ブラインド、ロールスクリーン等)を組み合わせて任意のサイズで計算可能です。 窓種は、引違い、開き窓、FIX窓、勝手口ドア等が計算できます。
  2. WindEyeGlass(ガラス中央部の熱性能評価プログラム)
    窓ガラス製品のガラス中央部の熱貫流率,日射熱取得率の計算ができます。
  3. WindEyeDoor(ドアの熱性能評価プログラム)
    玄関ドアの熱貫流率、日射熱取得率が任意のサイズで計算できます。

■WindEyeの公開先

一般社団法人リビングアメニティ協会のトップページから“開口部の熱性能評価プログラム WindEye”のページへ入いることができます。また、以下のURLからは直接 WindEyeのページにいけるようになっています。
URL:https://www.alianet.org/windeye/

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