住宅用分電盤
住宅用分電盤とは、電気を安全に家庭内へ届ける役割を持つ住宅用電気設備です。外の電線から送られてくる電気を、各部屋の照明やコンセントに分配しています。また、電気の使い過ぎや漏電などが起こると、自動的に電気を遮断して安全を守ります。
オール電化や太陽光発電、EV充電器などの大容量に対応した製品や、雷による機器の故障、地震による電気火災を防ぐ安心機能、エネルギーを計測してHEMSと連携する機能など、高機能な製品も登場しています。
また、(一社)日本配線システム工業会では、住宅用分電盤の自主規格として、JWDS0007「住宅用分電盤」を定めており、この規格に適合した製品には認定マークが貼られています。認定マークには「スタンダード住宅用分電盤」と「高機能住宅用分電盤」の2種類あります。
分電盤の主な種類
■スタンダード住宅用分電盤
スタンダード住宅用分電盤は主幹に漏電遮断器、分岐に配線用遮断器などの機器を組み込んだ分電盤のことをいいます。近年では安全・安心の向上として「コード短絡保護用瞬時遮断機能」と「高遮断機能」が標準仕様となっています。
■高機能住宅用分電盤
高機能住宅用分電盤は「過電流警報装置」「感震機能」「避雷機能」などの機器を組み込んだ分電盤のことをいいます。
(過電流警報装置) | |
(感震ブレーカー) | |
(避雷器) | |
■その他
近年、住宅用分電盤には、機能の異なるさまざまな機種があります。太陽光発電システム対応、オール電化住宅対応、ガス発電/燃料電池対応、電力測定対応、ピークカット機能付きなどがあります。それぞれの家庭の電気の使用状況や暮らしのスタイルに応じて、最適の住宅用分電盤を選ぶことが可能です。
(太陽光発電システム対応) 太陽電池と商用電源をより安全に併用でき、太陽光発電システムを導入する住宅に最適です。 |
|
(オール電化住宅対応) 給湯、厨房、暖冷房など、すべての熱源を電気でまかなうオール電化住宅に適しています。(電気温水器用ブレーカや入線用端子台が一つの盤内に内蔵されています。) |
|
(ガス発電/燃料電池対応) ガス発電や燃料電池用に専用の遮断器が組み込まれています。 |
|
(ピークカット機能付き) 電気の使いすぎを音声、警報音などでお知らせし、一定時間経過後に、事前に設定した機器から順に電源をOFFにしていきます。(これにより、突然の全停電を防ぎます。) |
|
(電力計測対応) 「現在」「今月積算」「過去」の使用電力量などがチェック可能で、省エネ意識を高めてくれます。 |
|
★住宅用分電盤についてはこちらに詳しく記載されていますので参照ください。
一般社団法人日本配線システム工業会 住宅盤専門委員会